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出典: 一般システム学
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私たちは、自分には意識があるが、ロボットには意識がないと考えている。あるシステムに意識があるかないかをどのような基準で判断すればよいだろうか。 == 迷うことができる者のみが意識を持つ == 私は一つのわかりやすい基準を提案したい。あるシステムに意識があるかどうかは、そのシステムが行為を選択する際に迷うことができるかどうかによって決まる。私たちは、食事のメニューを選ぶ時に迷うけれども、食べたものを消化する時、胃から胃液を出そうかどうか迷うことはない。だから食事のメニューを選ぶ行為は意識に上るが、胃液を出す行為は意識に上らない。 ここから、本能にのみ支配されている昆虫には意識がないと推測できる。入力に対して出力が一意的に決定されていているならば、意識とか迷いといった贅沢品は不要である。私たちは、睡眠中、夢をみている場合を除けば、意識を失う。しかし意識がないときでも、身体は新陳代謝を続け、脳は体温調節などの情報処理を行っている。睡眠中の疑似体験から、意識のない生物の情報活動をある程度理解することができる。 == たんなる不確定性では意識は定義できない == 選択の自由がない行為者には意識がない。しかし行為の選択に「他のようでもありうる」不確定性があるからといって、ただちに行為者に意識があると結論付けることはできない。行為の決定を量子的不確定性に依存しているロボットを作ったとしよう。このロボットの行為はランダムで、予測不可能である。しかしロボットはたんに偶然性に身を委ねているだけで、ロボット自体は迷うことはない。だから、そのロボットには意識がない。 迷わない偶然的存在者は、「他のようでもありうる」他者性を自己に内在化していない。逆に言えば、意識とは、他者性を孕んだ、差異化された自己同一性である。もしロボットが、複数の選択肢のうちどれを選択することが目的の達成に最適かを比較し、かつ選択する基準を固定的せずに、経験と学習によって変化させるのであるならば、そのロボットには意識があるといえる。 == 意識を持ったロボットを作ることはできるか == もっとも、人間なみの意識を備えたロボットを作ろうとするならば、そのロボットは、たんに与えられた目的に対して手段を選ぶだけでなく、目的の設定も、つまり究極的には自分の存在理由の決定も自分で判断しなければいけない。人類が作ったロボットたちが、「自分たちは何のために存在するのだろうか」という哲学的思索にふけり、ついには人類への反逆を決意するというSF的なストーリーは想像するだけで不気味だが、実際には、迷っているふりをするロボットを作ることはできても、本当に迷いながら意思を決定する意識のあるロボットを作ることは難しいのである。 [[Category:哲学]] [[en:Consciousness]]
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