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出典: 一般システム学
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システムは、要素を構成して構造を作る。では要素の最小単位は何であろうか。物質システムの最小単位はアトムで、情報システムの最小単位はビットだと言ってよいだろうか。 == 物質の要素と情報の要素 == アトムはギリシャ語で分割不可能を意味し、英語では要素(element)のことを元素というが、現代の科学者は、原子が最小の単位だとは考えない。素粒子やクォークなどさらなる最小単位を研究中である。 これに対して、言語は人間が作ったものであるから、最小単位を人為的に勝手に作ることができる。情報の最小単位は、ビットである。ビット(bit)は、二進数(binary digit)の略で、0と1という二つの選択肢のうちから一つを選ぶ、最も基本的な選択である。 (0または1)かつ(0または1)かつ(0または1)かつ … というn個の連言から構成される選択肢では、2のn乗通りの選択が可能である。コンピュータ言語の世界標準であるASCIIは、7ビットコードで、2の7乗=128種の文字を表現できる。 このようにシニフィアンがビットで構成されているにしても、記号によって意味されるシニフィエまでがビットで構成されているわけではない。 == 命題の要素とは何か == シニフィエにおける全体/部分関係を分析するために、要素命題と複合命題、あるいは原子命題と分子命題という区分が設けられたことがあった。例えば、「風が吹けば、桶屋が儲かる」という複合命題は、「風が吹く」という要素命題と「桶屋が儲かる」という要素命題を条件法の結合子で結合したものであるとされるわけである<ref>この江戸時代の諺の因果関係がわからないなら、分かるように、次のように分ければよい:風が吹く→砂埃が舞う→砂埃が眼に入って失明する人が増える→盲人の商売道具である三味線の需要が増える→三味線に張る皮の材料である猫が殺されて数が減る→猫を天敵とするネズミが増える→ネズミによってかじられる桶が増える→桶の買換え需要が増える→桶屋が儲かる。分けると分かるという点で、因果連鎖の分解は、要素への分解と似ている。</ref>。 しかし命題の最小単位は、物質の最小単位と同様に、相対的で、絶対的ではない。例えば、「現代のフランス王は禿げ頭である」<ref>Bertrand Russell (1905) [http://www.cscs.umich.edu/~crshalizi/Russell/denoting/ On Denoting]</ref> は、動詞が一つしかないので、要素命題のように見える。しかしそうではないことは、この命題を肯定しても否定しても真の命題にならないところから明らかである。 もしこの命題を「現在フランス王に該当する人物が存在し、かつその人物は禿げ頭である」というように二つの要素命題に分解すれば、前者の要素命題だけを否定することによって、真な複合命題を作ることができる。 では、「現在フランス王に該当する人物が存在する」は分割不可能な要素命題なのだろうか。これもまた「ある人物は現在国王であり、その国はフランスである」というように分解できる。こうした分解をしていけばきりがない。ではどのような基準をもって要素とみなせばよいのだろうか。 == 要素の本質は自明性である == 私はプラグマティックな解答を出したい。要素とは自明な被説明与件である。そもそも私たちが被説明与件を要素へと分解しようとするのは、わかりにくい全体をわかりやすい部分から説明するためである。だから要素がどうかはわかりやすいかどうかで決めたらよい。もし要素の自明性が揺らいだら、その要素をさらに自明な要素に分解したらよいのである。同じことは物質の要素にも当てはまる。 ==脚注== <references/> [[Category:哲学]] [[en:Element]]
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